伝統からトレンドまで網羅したバーバースタイル23選|フェードも種類別に紹介


2010年代から現在にかけて「バーバースタイル」というメンズカットの文化が広まり、今では多くの男性がサロンではなくバーバーを選ぶことが増えてきている。

それに伴い「バーバーショップ」と呼ばれる理髪店の数が増え、一般的なサロンでもバリカンを用いてバーバースタイルのカットが増えているのが、今のバーバーシーンだ。

ただ、急速にバーバースタイルが広まる中で、どんな種類のバーバースタイルがあるのか、どんなカルチャーを持って生まれたスタイルなのかといった背景を知ることは、自分らしさのあるスタイルを作る上でかなり重要になる。

この記事では、代表的なバーバースタイルの23パターンを、我々アパッシュが手がけてたカット事例と共に紹介していく。

バーバースタイルを取り入れようと考えているメンズ、カルチャーを理解して髪型を選びたいメンズはぜひ参考にしてほしい。

フェードカット高さ別のバーバースタイル

まずは、バーバースタイルを象徴する「フェードカット」について紹介する。

まず「フェードカット」とは、簡単に言えばグラデーションをかけた刈り上げを意味する。
フェードは元々日本にはないカット技術で、アメリカンバーバースタイルの文化を日本が輸入する形で普及したカットスタイルだ。

日本のプロのバーバーのほとんどは「WAHL」という本場アメリカに本社を置くバリカンメーカーのツールを使用している。

ローフェード、ミドルフェード、ハイフェードの3段階から、それぞれのフェードの高さの特徴を解説する。

ローフェード / Low fade

ローフェードとは、フェードの位置が低く、毛の流れや動きを自由にアレンジできることが特徴のスタイルだ。

どのような髪の長さでもセットできるので、初めてフェードカットに挑戦したい人が最初に取り入れるスタイルとしておすすめしたい。

ローフェードに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

ミドルフェード / Middle fade

バーバースタイルの王道とも言われているポンパドール。クラシカルなデザインでありながら、現代でも通じミドルフェードは、耳の少し上部分あたりまで刈り上げるフェードカットのスタイルだ。

頭のハチが張っている人が多い日本人には、上部に厚みを出すことで頭の形を綺麗に見せることができるメリットがある。

ミドルフェードに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

ハイフェード / High fade

ハイフェードは、おでこ辺りの比較的高い位置で刈り上げるフェードカットだ。地肌を多く見せ、綺麗なグラデーションができることが特徴だ。

フェードの面積を広くすることでトップとのコントラストが強くなり、より個性的なヘアスタイルを実現することができる。

フェードカット濃さ別のバーバースタイル

続いて、フェードスタイルの高さではなく、グラデーションの「濃さ」の点から2種類のバーバースタイルを紹介する。

テーパーフェード / Taper fade

テーパーフェードは、フェード部分を比較的長めに刈り上げたスタイルだ。

トップにボリュームを持たせるスタイルなど、毛量を保ったままのスタイルに向いていて、少しだけ耳周りや襟足周りをスッキリさせたい人にはおすすめのフェードスタイルだ。

テーパーフェードに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

スキンフェード / Skin fade

スキンフェードとは、その名の通り「スキン(肌)」が見えるよう0mmからフェードで刈り上げるスタイル。通常のフェードカットの中でもグラデーションがくっきりと出ることが大きな特徴。

よりハッキリとフェードを目立たせたい人におすすめだ。

スキンフェードに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

短めのバーバースタイル6種類

ショートスタイルだと全体的にフェードと調和しやすく、洗練された爽やかな印象を持たせることが可能だ。

ここでは、トップの長さが短いバーバースタイルの代表的な種類を4つ紹介する。

クルーカット / Crew

クルーカットは、縦長のフォルムで作るフェードと、前向きに雑に流すトップで構成されるスタイルだ。比較的スタイリングが簡単であるメリットがあり、ラフでありながらスタイリッシュな男らしさのある印象を持たせることができる。

学校や会社でも悪目立ちしない爽やかさなので、ビジネスマンや学生にもおすすめしたいスタイルだ。

クルーカットに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

クロップスタイル / Crop

縦クロップは、サイドとバックを短くフェードで刈り上げ、トップは全体的に前向きに流して前髪を寝かせたスタイルだ。全体的に丸みのあるシルエットがあり、ストリートファッションとの組み合わせでスタイルに取り入れられることが多い。

また、アイロンパーマと組み合わせることでトップに束感のあるウェービーなテクスチャーを与えることができる。

直毛の人は前髪がうまく寝ないので、アパッシュでは直毛でクロップスタイルを取り入れるときはアイロンパーマを推奨している。

クロップスタイルに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

バズカット / Buzz

バズカットは、簡単に言うとボウズとスキンフェードを組み合わせたスタイルだ。

シンプルに頭を丸めたボウズと比べ、サイドバックをスキンフェードに刈り上げることで洗練されたボウズを演出することができる。

ベリーショートを好むメンズで、ストリートカルチャーに通じている人にはおすすめしたい。

フラットトップ / Flat top

フフラットトップは、クラシカルな雰囲気とカジュアルさを併せ持つスタイル。

日本の角刈りにも似たスタイルで80年代のヒップホップアーティストやスポーツ選手の間で流行り、セットのしやすさと日常使いのしやすいデザインから今でも人気のスタイルだ。

スポーツ刈りなど、短髪から少し伸びた短髪の方でもできるスタイルなので部活をしている学生にもおすすめしたい。

フラットトップ に関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

フェザーアップ / Feather up

フェザーアップは、サイドとバックはフェードカットにし、前髪を立てるようにするスタイル。アウトラインはリーゼントのようにしつつ、前髪を上げることで少し毛先を遊ばせたスタイルになる。

ラフながら上向きにボリュームが出るトップのシルエットは、他とは違う個性を出すことができる。

フェザーアップに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

サイコ / Psycho

サイコスタイルは、80年代のサイコビリーやパンクなど、ミュージシャンを中心に人気となっていたスタイル。フェードカットとモヒカンを組み合わせたような形が特徴で、個性的な髪型を求める人におすすめだ。

前髪が眉毛くらいの長さがあればできる髪型だが、非常に個性が強いスタイルなのでフォーマルな場には向かないことには気をつけてほしい。

サイコスタイルに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

長めのバーバースタイル8種類

続いて、トップに長さを持たせたバーバースタイルを8種類紹介する。

ハードパート / Hard part

ハードパートは、簡単に表現すると「分け目にラインを入れた七三分け」のスタイルだ。

サイドをフェードにし、トップをコンパクトに流したスタイル。フォーマルな場、カジュアルな場両方に対応できるスタイルで、日常使いがしやすいことが特徴。また、ハイフェードやスキンフェードにしている人はトップとのコントラストが付けやすいため特におすすめだ。

ハードパートに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

アイビーカット / Ivy

アイビーカットは、1960年代から続く伝統的なスタイル。元々はアイビーリーグという、アメリカの有名大学8校8校の総称である「アイビーリーグ」を発祥とするスタイルで、サイドを刈り上げトップに分け目を作ることが特徴だ。

60年代という時代に生まれたという背景もあり、ブレザーやジャケットとの相性も良いのが魅力のひとつだ。

アイビーカットに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

コームオーバーヘア / Comb over

コームオーバーヘアは、サイドを短めにしつつトップを長めにしたスタイル。ハードパートと比べるとトップに長さを持たせている。トップは立ち上げ、斜めに流すと大人っぽさが出ることが特徴だ。

ネーミングの通りコームを用いた印象が強いが、手ぐしでラフにセットできる。オフとオンでスタイリングを使い分けられるのもメリットのひとつに数えられる。

コームオーバーヘアに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

スリックバック / Slickback

スリックバックは、側面はスッキリと短いフェードにし、グラデーションをつけて繋げた上部をオールバックにするクラシカルなスタイル。

前髪がおでこに被るくらいの長さがあり、サイドをフェードスタイルで刈り上げている場合すぐにセットができる。フェードカットを取り入れながらタイトなシルエットを作りたい人におすすめだ。

スリックバックに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

ポンパドール / Pompadour

ポンパドールは、バーバースタイルの王道とも言われているスタイルであり、50年代頃のアメリカにルーツを持つ伝統的な髪型だ。

圧倒的な存在感を持つシルエットが何よりの特徴で、大きくボリュームを持った前髪(ポンパ)がこのスタイルで重要な役割を持つ。丁寧に時間をかけてスタイリングすることで、唯一無二の存在感と個性を放つことができる。

ポンパドールに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

ディーン / Dean

ディーンは、1950年代に活躍したハリウッドスターであるジェームズ・ディーン(James Dean)をモチーフにネーミングされたスタイルだ。空気を含みながら無造作に流したトップと、タイトにカッチリとつけたサイドが特徴。

前髪が眉毛にかかるくらいの長さがあれば再現可能なスタイルで、渋い大人っぽさを演出することができる。

ディーンに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

モホーク / Mohawk

アメリカの先住民族・モホーク族をルーツに持つヘアスタイルで、トップのモヒカン部分を残し、高い位置まで刈り上げる見た目が特徴のスタイル。

遊びのあるスタイルだが、オトナの男に似合うスタイルとして昔から取り入れられている。大人はもちろん、ダンディーなスタイルに憧れる人にもおすすめだ。

ただし、他のスタイルとは違い、モホーク専用にカットしなければ作れないスタイルなので注意してほしい。

モホークに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

マンバン / Man bun

マンバンは、サイドとバックをハイフェードで刈り上げ、ロングに伸ばしたトップスを後ろにまとめて縛るスタイルだ。

特別なセットが必要なく、トップの髪をコームで流してから後ろで縛れば終わるスタイリングの楽さが大きなメリットだ。

ただ、後ろで縛れるくらいトップが伸びるまで我慢が必要な点には気をつけてほしい。

パーマが活きるバーバースタイル4種類

現代のバーバースタイルでは、若年層を中心にパーマを取り入れたスタイルを作ることが増えている。パーマのリッジ感・ウェーブ感とフェードの組み合わせは新しいバーバーの形と言えるかもしれない。

ここではパーマが活きるバーバースタイルを4種類紹介する。

スペインカール / Spain curl

スペインカールは、サイドとバックを短くミドルフェードで刈り上げ、パーマをかけたトップがトサカのようなシルエットになるスタイルだ。

前髪を重く前に垂らすのに特徴があり、フェードとパーマを組み合わせたスタイルとして近年特に若者から強く人気を集めている。

サイドとバックを刈り上げることで、パーマの重たい印象が減り、逆に洗練された雰囲気を持たせることができるのが特徴だ。

スペインカールに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

アイロンパーマ / Iron perm

アイロンパーマはショートヘアーでもできるパーマであり、最近特に人気があるスタイルだ。コテを使って形状記憶させるため、直毛の人でもやんわりとしたナチュラルなくせ毛を演出できる。

コテの熱によってしっかりと毛髪の形が形状記憶されるので、ストレスなく楽にセットできるのがメリットだ。

アイロンパーマに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

ティアドロップ / Teardrop

ディアドロップは、エリ周りは短めにして、左右どちらかの髪の毛を重めに垂らしたスタイル。伝統的なバーバースタイルというよりはモダンで今風なテイストが強く、濡感を作るとより大人っぽい色気を持たせることができる。

ティアドロップに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

ロイド / Loyd

ロイドは定義が難しいが、一般的に前髪に重さを残し、サイドとバックはミドルフェードに刈り上げられるスタイルだ。スペインカールよりも全体的に重さがある。

サイドとバックにフェードカットを施すことで、パーマによる重めの印象が強くなるのが特徴だ。

ロイドに関して詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてほしい。

まとめ

今回の記事では、伝統的なスタイルからトレンドに乗るスタイルまで、バーバースタイルの22種類を紹介した。

街中を歩くときに一度周りを見てみると分かるが、意外と髪型に強くこだわっているメンズの存在は少ない。自分のライフスタイルに個性を持たせたいのならば、身につけるファッションや聴く音楽と同じように、ヘアスタイルもしっかりとこだわってみてはどうだろうか。

アパッシュは、北海道旭川でアメリカンバーバースタイルを提案し、カルチャーを発信するバーバーショップだ。フェードカットから顔剃りまで細部までこだわったカットを提供している。もし興味があればぜひ一度運んで来てほしい。

公式インスタグラムや公式YouTubeチャンネルからは、イベントの情報など我々アパッシュの活動を発信している。バーバーカルチャーに興味のある人はぜひ一度覗いてみてほしい。

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