近年は「フェードカット」の需要が高まり、美容師でも「クリッパー」を使ったフェードのデザイン技術が求められるようになりました。
しかしクリッパーワークに慣れていないと刈りすぎてしまうことから、バーバーのようなしっかり攻め込んだフェードを再現できず、どこかぼやけた印象に仕上がってしまうのが難しいところです。
また、従来のクリッパーはコードがついて重く、女性が操作しにくいという難点がありました。
Wahl社から登場したクリッパー「リプラスプロ2」は、軽量でコードレス。
女性にも簡単に使える上、スピードコントロールもついていて初心者でもフェードカット に挑戦できるクリッパーです。
そこで今回は、クロップスタイルを日本で広めた第一人者、アパッシュの代表・川上が、「リプラスプロ2」を使った新しいフェードカット 「LLOYD(ロイド)」スタイルのやり方を紹介します。
クリッパーをマスターすれば、来店サイクルの短いメンズを増やすことができ、女性にも攻めたデザインを提案できるなど、これからの理美容師の武器になることでしょう。
理美容師としての技術力を高めたい人、リピーターをつけたい人は必見です。
フェードカット を取り入れた『LLOYDO』ロイドスタイルとは?
「LLOYD(ロイド)」スタイルとは、まだヨーロッパで発信されて間もないスタイルですが、前髪に重さを残し、サイドバックはミドルフェードでタイトにクロップスタイルを長くした様なスタイルです。
フェードカットを取り入れたロイドスタイルにカットする方法
クロップスタイルを日本で広めたプロのバーバー川上が、現役理美容師に向けて「LLOYDO」(ロイドスタイル)のカットの方法を紹介します。
必要な道具
コーム、シザー
Li+Pro2(リプラスプロ2)
Li+Pro2 mini(リプラスプロ2 ミニ)
カット方法
STEP. 1
額のコーナーとつむじを繋ぐラインで真っ直ぐブロッキング。ウェイトのラインをどこに設定するかイメージしておく。
STEP. 2
まずはバックのウェイト部分のガイドを作る。クリッパーは0.7mm。毛が逃げないよう にハイパワーで、コームですくいながらカット。
STEP. 3
サイド〜バックサイドにウェイトが繋がるようにコームオーバーカット。ここは重さがいらないので、コームを頭皮に並行にいれる。
STEP. 4
本体は0.7mmのまま0.3mmのアタッチメントをつけて、ミドルパワーに。サイドの生え際〜ウェイトをCムーブでつなぐ。
STEP. 5
バックも同様に生え際からCムーブで刈り上げる。Cムーブの動きはアタッチメントの丸みに沿って手首を返すようにするとやりとりしやすい。
STEP. 6
本体を1,9mm、ローモードにして、ウェイトの接合部をなぞる。ローモードで毛を逃しながら切ることで切り口が馴染む。
STEP. 7
3mmで作ったフェードでさらにグラデーションをつける。アタッチメントを外し本体3mmでウェイトの少し下まで刈る。
STEP. 8
ここで段差のラインが浮かび上がるが気にしない。本体を0.7mmにして生え際〜⑦でできたラインの1/3まで刈り上げる。
STEP. 9
本体を1.3mmローモードに切り替える。これで⑧で刈った生え際の0.7mmと3mmの境目でなでるようにしてぼかす。
STEP. 10
本体を3mmにして、ローモードのまま⑦でできてしまった線の上をなぞる。
ラインが消えて綺麗なグラーデーションに。
STEP. 11
トリマーに持ち替えてハイパワーにし、生え際のまわりのうぶ毛を処理。トリマーは0.4mmなので剃刀感覚で使用できる
STEP. 12
トリマーをローモードにして、うぶ毛の0.4mmと生え際の0.7mmをつなぐ。
地肌から繋がる究極のフェードカット が完成。
ここが大事!
トリマーの切れ味は鋭いが、ローモードにすることで髪が逃げて柔らかくつながる。刃を下に向けて背面からいれると自然に!
STEP. 13
トップを引き出し、0.7mmミドルパワーのクリッパーでチョップカットの要領でカット。フロントが長くなるようにつなぐ。
STEP. 14
トップ全体をつないだら、バックも質感を合わせる程度にクリッパーで毛先にチョップカットいれる。
STEP. 15
アウトラインはパネルを横に引き出し、重さを取らない程度に毛先にクリッパーのチョップカット。質感を揃える。
STEP. 16
クリッパーをハイパワーにし、前髪にアウトラインに水平に刃を当てて眉ラインで真っ直ぐカット。重さのあるバングに。
STEP. 17
オールインワンブレードに付け替え、ミドルパワーでトップ→フロントへほうきではくように抜く。必ずウェットの状態で行う。
STEP. 18
コームでけ流れを確認しながら全体に行う。セニングを入れたような効果で、トップはボリュームが抑えられフロントは動く。
STEP. 19
サイドはウェイトラインに沿ってクリッパーを入れ、フロント方向へスライドさせて抜く。魍魎が調整されて横への広がりが抑えられる。
STEP. 20
バックの髪をコームで起こし、根元にクリッパーを入れて抜く。ルーツセニングを入れたような効果でふんわりと立ち上がる。
STEP. 21
トップの骨格に沿って、弧を描くようにオールインワンブレードを滑らせる。ライン状に間引かれてしっかりと束感ができる。
STEP. 22
ほぼクリッパのみで完成したが、最後の微調整だけシザーで行う。バングの細かいラインや透け感を整えて終了。
フェードカット に必要な「リプラスプロ2クリッパー」はここが使いやすい!
今回カットに使用したWahl®︎社のリプラスプロのクリッパーの4つの特徴について紹介します。
豊富な替刃オプションがある
5段階の刈高で鋭い切れ味のスピードブレードの他、セニングのように使えるオールインワンブレードなど計5種の替刃があります。
LCDディスプレイ
パワー、充電、充電残量、クリーニングのタイミングが一目でわかります。
オートパワーコントロール
髪質や毛量に限らず、一定のパワーを維持。自分で微調整しなくても同じ切れ味がキープできます。
スピードコントロール
低速・中速・高速の3段階。高速はアウトラインを決めたいとき、低速は髪を逃しながらカットしたい場合など、最適なスピード設定ができます。
まとめ
今回は、女性にも初心者にもオススメなWalh®︎社のクリッパー「リプラスプロ2」シリーズをフェードカットを取り入れたロイドスタイルを例に使い方・切り方について紹介しました。
クリッパーの使い方、フェードカットの方法を習得しておくだけで、短いサイクルでお客さんを来店につなげることが可能です。
こちらの記事を参考に、ぜひ、ご自身のサロンワークに役立ててみてください。
使用したクリッパーは【アパッシュ通販サイト】こちらからご購入いただけます。
Li+Pro2(リプラスプロ2)
Li+Pro2 mini(リプラスプロ2 ミニ)
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