WAHLのバリカンは無段階調整レバーがついているものが多いため、アタッチメントがやや特殊だ。
せっかく購入してもアタッチメントを使いこなせなければ意味がない。
そこで今回は、WAHLを現場で使い倒すアパッシュがWAHLのアタッチメントについて使い方を解説する。
絶対に持っておきたい3つのアイテムも紹介しているので、サロンワークに取り入れるための参考にしてくれ。
WAHLアタッチメントの使い方
基本はクローズ状態で使い、ぼかしたい時にオープンにしていく。そのため、今使っているバリカンがクローズ状態で何ミリかを把握しておこう。
しかし、ここで注意点がある。WAHLのアタッチメントはミリ数の考え方がやや特殊だ。
ミリ数の考え方:WAHLのアタッチメントは-1mmで考える
WAHLのアタッチメントは、表示よりも短く作られている。これは、バリカンに装着して初めてその長さで切れるように設計されているためだ。
例えば以下の通り。
- スーパーテーパー(1mm)+No.1(3mm)=3mmで刈れる
- シニア(0.7mm)+No.1(3mm)=2.7mmで刈れる
つまり、アタッチメントに記載されているミリ数から「-1mm」した長さが追加されるという考え方だ。
アタッチメント記載の長さ | クローズ状態に追加される長さ |
No.1 ½ (4.5mm) | 3.5mm |
No.1(3mm) | 2mm |
No.½ (1.5mm) | 0.5mm |
装着方法は刃の下からはめ込むだけ
Wahlのアタッチメントは基本的に、バリカンの刃の下側にツメで取り付ける形になっている。
取り外す時はアタッチメントのツメに指をかけて引くだけだ。フェードカットでは頻繁にアタッチメントを付け替えるため、瞬時に着脱できるのはかなり使いやすい。
アタッチメントは長い方から使う
アタッチメントを使う際は、慣れていないなら長い方から使おう。先に短いアタッチメントから使ってしまうと、失敗した時に取り返しがつかなくなる。
実際にアタッチメントを使ったフェードカットの作り方は以下の記事で解説しているので、参考にして欲しい。
絶対に持っておきたい3つのアタッチメント
wahlアタッチメントは10種類以上あるが、絶対に持っておきたいのは以下の3つだ。
- No.1 ½(4.5mm)
- No.1(3mm)
- No.½(1.5mm)
この3つのアタッチメントは、コードレスシニア3rdやマジッククリップ3rdなど最近のバリカンであれば最初から付属している。
※リプラスプロ2は別のアタッチメントが必要になる点に注意
それぞれどの場面で使うかを画像付きで解説していこう。
No.1 ½(4.5mm):一気に刈り上げる時に使う
No.1 ½ (4.5mm)は、一気に刈り上げる時に使える。慣れるまではコームを使って最初にガイドを作り、その後刈り上げる方法がおすすめだ。
No.1(3mm):グレーの部分でグラデーションを作る時に使う
No.1(3mm)を使えば、写真のようなグレー部分のグラデーションを作れる。No.1 ½ (4.5mm)の部分よりやや薄いグレーになっている。
No.½(1.5mm):No.1(3mm)に繋げる時や面を整える時に使う
No.½ (1.5mm)は、No.1(3mm)に繋げる時や、面を綺麗に整える時に使えるアタッチメントだ。特に滑りが良い形のため、今回紹介している3つの中でも最も重要度が高い。
この3つはフェードカットをするなら必須のアタッチメントになるため、まだ持っていない人はぜひ手にして欲しい。
アタッチメントを使ったカット動画
WAHLアタッチメントの種類とそれぞれの役割
WAHLのアタッチメントはNo.½ 〜No.8まで幅広い種類がある。しかし、実際に現場で使うのはNo.½ 〜No.4までがほとんどだ。
まずはアタッチメントのそれぞれの特徴を解説しよう。
アタッチの種類 | 使う場面 |
No.½ 〜No.1 ½ (1.5mm〜4.5mm) | フェードの短い部分を綺麗に作る時に使う |
No.2〜No.4(6mm〜13mm) | 毛の流れに沿って流す時に使う、ボウズフェードなどで使う |
No.5〜No.8(16mm〜25mm) | お客さんからかなり長めの要望があった時のみ使う |
次に、それぞれのバリカンで使えるアタッチメントを紹介する。
プレミアムカッティングガイド:スーパーテーパー、シニアなど
WAHLのアタッチメントの中ではスタンダードなアタッチメントで、今回動画や画像で紹介したのもプレミアムカッティングガイドだ。
スーパーテーパーや5starシリーズはほとんどこのアタッチメントで使えるため、迷った時はこちらを手に取って欲しい。ただし、「リプラスプロ2」などの例外がある点には注意だ。
アパッシュオンラインショップでは2つのセットを販売している。
- フェードで頻繁に使う:No.½ 〜No.1 ½ のセットを見てみる
- バリカンに付属していない範囲:No.1〜No.8のセットを見てみる
- スーパーテーパー3rd
- マジッククリップ3rd
- シニア3rd
- コードレスレジェンド・・・など
マグネティックカッティングガイド:リプラスプロ2、クロム2スタイルなど
リプラスプロ2とクロム2スタイルは規格が異なるため独自のアタッチメントを購入する必要がある。
また、リプラスプロ2には購入時についている上から被せるタイプのアタッチメントの他に、マグネットタイプのものも用意されている。
- リプラスプロ2
- クロム2スタイル
- クロムスタイルプロ
詳しい内容についてはリプラスプロ2の記事で解説しているので、今使っている方は参考にして欲しい。
WAHLアタッチメントのメンテナンス
アタッチメントを使い続けると、滑りが悪い、バネが緩いなどの不具合が出てくる。そんな時は、買い換える前にここで紹介するメンテナンスを試してみてくれ。
滑りが悪くなった時のメンテナンス
アタッチメントの滑りが悪くなってきたら「240番」のスポンジヤスリを使って整髪料や頭皮の脂を取り除こう。奥から手前に引くようにすると、滑りの良さが回復する。
また、新品のアタッチメントにバリ(ザラザラ感)がある時もスポンジヤスリを使えば取れる。ぜひ試してみてくれ。
バネが緩くなった時のメンテナンス
バネが緩くなると外れやすくなるだけでなく、稼働時の音がうるさくなるのも特徴の一つだ。そのような時は、細めのペンチでツメの角度を調整しよう。
コラム:保管にはアタッチメントトレーがおすすめ
アタッチメントは種類が多く、使いたい時に見つからないというのは理容師のあるあるだろう。そこでおすすめしたいのが、アタッチメントトレーだ。
8個までのアタッチメントを入れられるトレーのため、使用頻度の高い物をカートの上段に置いておけば無くさずに済む。見た目も綺麗に見えるのでアタッチメントを多く使う人におすすめだ。
まとめ
今回はWAHLのアタッチメントについて解説した。最後にポイントを振り返ろう。
- WAHLのアタッチメントは-1mmで考える
- アタッチメントは長い方から使う
- 「No.1 ½ 」「No.1」「No.½ 」はフェードカットに必須のアタッチメント
- 滑りが悪くなった時には「240番のスポンジヤスリ」がおすすめ
アタッチメントを使ってフェードカットを作る方法は以下の記事で解説している。ぜひ参考にしてくれ。