Wahlクリッパーの名作、マジッククリップ。5starシリーズの中でも、工場生産が追いつかないほど人気が出たクリッパーだ。
今回は、今なお多くのバーバーに愛されるマジッククリップについて解説していこうと思う。現役モデルの3rdやMetalはもちろん、初代、2nd、有線モデルなども紹介しているので、マジッククリップが気になる方にも楽しんでもらえるだろう。
それでは、早速それぞれの違いから紹介していく。
マジッククリップシリーズ5種類それぞれの違い
まず、マジッククリップシリーズそれぞれの違いについてざっくりと見ていこう。マジッククリップは大きく5種類に分かれる。
- 初代:初代コードレス
- 2nd Edition:8種類のガイドが付属
- 3rd Edition:現役モデル、ややパワーが強くなった(8種類のガイドも付属)
- Metal Edition:やや重め、アルミ製のモデル
- コード式:有線モデル
以上のうち、最近でもよく見かけるモデルは「3rd」「Metal」「2nd」の三種類だ。特に3rdとMetalはやや使い勝手が違うため、詳しくはそれぞれの項目で解説していこう。
マジッククリップ 3rd Edition(サードエディション)
マジッククリップ3rd Editionは現在、マジッククリップの中でも最新のクリッパーであり、最も人気の高いクリッパーの一つだ。
「迷った時にはまずマジッククリップ3rd」と言われるくらい使い勝手の良いクリッパーであるため、必ず持っておきたい一本だろう。
どのタイミングで使う?
フェードを作りたい時、必ずと言っていいほどマジッククリップの出番がやってくる。通常のクリッパーに比べ、重さが軽く、男女問わず取り回しがしやすい。
さらに、絶妙なパワーのモーターと無段階調整レバーによって思い通りのフェードを作り上げることができる。
全体をスーパーテーパーやシニアで整え、その後フェードのぼかしを丁寧に作り上げたい時にマジッククリップは重宝する一本だろう。
使い心地(アパッシュスタイリストからのコメント)
値段 | 19,800円 |
重さ | 290g |
連続使用時間 | 約100分 |
充電時間 | 約120分 |
充電方式 | 交流・充電式両用 |
刈高 | 約0.8~2.5mm |
刈幅 | 約40(46)mm |
保証期間 | 1年 |
付属品
- 刃
- 充電アダプター
- プレミアム・カッティング・ガイド(1.5/3.0/4.5/6.0/10/13/19/25mm)
- クリッパーコーム
- 刃カバー
- オイル+クリーニングブラシセット
- 取扱説明書
マジッククリップ 3rd Editionはデザインバリエーションも豊富
3rd Editionはバリエーションが豊富なことも見逃せないポイントだ。デザイン違いのクリッパーは限定感があり、握るだけで気分を高めてくれる。
ここでは、数量限定のモデルを紹介していこう。
ブラック&ゴールド
落ち着いたオトナのカラーリングで、高級感があることから人気の高いブラック&ゴールド。通常のマジッククリップではなく、こちらのカラーリングを買った、という方も多く見かけるほど大人気のカラーリングだ。
侍(サムライ) / 誇(ほこり)
東京オリンピックイヤー・クリッパーとして販売された2本のクリッパー。
「侍」は、海外が日本に持つ「侍魂(サムライスピリッツ)」をイメージして作られた。「誇」は、アスリート達がプライドを賭けて戦うという意味から取られている。
両クリッパーの筆文字は、湘南乃風関連の筆文字を書き続ける書道家の「翠蘭」さんによる一筆入魂の文字だ。
どちらも日本人であれば手に取っておきたいアイテムの一つだろう。
マジッククリップ Metal Edition(メタルエディション)
メタルエディションも現役で使われているマジッククリップの一種だ。2nd Editionをベースとしているが、外側はアルミでできており、頑丈で長い期間共に戦ってくれる相棒になるクリッパーだろう。
100周年モデルの「WAHL 100 Years Model “1919”」と外見は似ているが、パワーや性能、ブレードはやはりマジッククリップ。混合しないように注意しよう。
どのタイミングで使う?
タイミングとしては3rd Editionと同様、フェードをボカしたい時に重宝する。メタルのベースは2nd Editionであるため、モーターがやや弱い点には注意が必要だ。
Metal Editionは、3rd Editionよりやや重めのため、手首のスナップを効かせやすい。リズムよく刈り上げたい人や、軽めのクリッパーがしっくりこない人にオススメしたい一本だ。
使い心地(スタッフからのコメント)
マジッククリップMetal Editionについて詳しくは、以下の記事で解説している。詳細を知りたい人はチェックしてくれ!
スペック
値段 | 27,500円 |
重さ | 395g |
連続使用時間 | 約90分 |
充電時間 | 約120分 |
充電方式 | 交流・充電式両用 |
刈高 | 約0.8~2.5mm |
刈幅 | 約40(46)mm |
保証期間 | 1年 |
付属品
- 刃
- 充電アダプター
- プレミアム・カッティング・ガイド(1.5/3.0/4.5mm)
- クリッパーコーム
- 刃カバー
- オイル+クリーニングブラシセット
- 取扱説明書
- クリーニングタオル
初代マジッククリップ
記念すべき初代マジッククリップ。
スタッガートゥースや約0.8mm〜2.5mmの刈高、無断会長性など、マジッククリップらしい部分は初代から既に完成されていた。
そのため、使う場面や使い心地は初代〜3rd Editionまでほぼ共通している。違いとしては、ややモーターが弱めに設定されていたので、3rdよりもゆっくりとしたストロークが求められた点だろう。
マジッククリップ 2nd Edition(セカンドエディション)
レバー部分と電源スイッチのカラーリングが変わり、8種類ものプレミアムカッティングガイドが付属した2nd Edition。
3rd Editionが出るまでの間、多くのバーバーを支えたクリッパーだ。
ややメタリック感が強くなり、より存在感を放つようになったのも2ndから。ここからマジッククリップに触れ始めたという方も多いのではないだろうか?
3rd Editionと比べると、ややモーターのパワーが弱く、ゆっくりとしたストロークが必要になる。
マジッククリップ2nd Editionについて詳しくは、以下の記事で解説している。詳細を知りたい人はチェックしてくれ!
マジッククリップ有線モデル(50Hz/60Hz)
マジッククリップには有線モデルも存在した。髪質の硬い人が、連続して来店した時や、忙しい週末など長時間使用したい場合は重宝した一本だ。
コードレスは取り回しが便利だが、連続して使い続けるとモーターに負担がかかる。コード式であれば連続して使用できる時間も長く、パワー落ちすることも無いので使い分けられていた一本だ。
最近ではコードレスのものもややモーターが強くなり、連続使用時間が増えたため出番が減りつつあるが、間違いなくマジッククリップを支え続けてくれた一本だろう。
マジッククリップはフェードのぼかしに役立つ
マジッククリップはフェードをぼかす時に欠かせないアイテム。ぼかしに役立つ理由は、グラデーションを綺麗に見せられるクリッパーだからだ。また、毛先を柔らかく見せられるのもマジッククリップが欠かせない理由の一つ。
マジッククリップは通常のカットに使うこともできるが、推奨はしない。あくまで、フェード専用のクリッパーとして使おう。
では、実際に刈る時にはどういった点に気をつけると良いのだろうか?次の項目でコツを解説する。
マジッククリップでフェードをぼかすコツ
マジッククリップでフェードをぼかしたい時は、スーパーテーパーやシニアで、一度ざっくりと全体のフェードを作ってから、その間をマジッククリップで滑らかにしていくのがコツだ。
一例として、スキンフェードを作る際に、マジッククリップがどのように使われるかの動画をご用意した。こちらを見てフェードをぼかすイメージを掴んで欲しい。
マジッククリップを使用したスタイルの写真集
YouTubeでもマジッククリップについて解説中!
今回話した内容以外にも、まだまだお伝えしたいことがある。細部は以下の動画で紹介しているので、あわせてご覧いただけると嬉しい。
まとめ
今回は、現役のマジッククリップと歴代マジッククリップについて紹介させてもらった。もしあなたがまだマジッククリップを持っていないなら、是非とも3rd Editionを手に取って欲しい。
それぞれのモデルを振り返ろう。
- 初代、コード:現在はあまり見かけないものの、マジッククリップの基礎を作った
- 2nd:3rdに比べて少し弱めのモーター。ゆっくりとストロークすることがコツ
- メタル:やや重めのため、手首のスナップを効かせやすい
- 3rd:現役モデル、迷ったら3rdを買う
アパッシュの通販ページでも、今回紹介したクリッパーは購入できる。在庫切れの可能性もあるので、一度商品ページをチェックしてくれると嬉しい!